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第5回準備中
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ひめか

INTERVIEW

vol.4

いよいよ4月23日に迫った横浜アリーナでの引退試合を前に今回は、DDMのジュリア、エグゼクティブ・プロデューサーのロッシー小川氏に話を聞いた。さらに、4月28日に開催される引退後のスピンアウト企画「JUMBO FOREVER」で対戦する旧姓・広田さくらのコメントも紹介する。

ひめか

4月15日に行われたラストDDM(左からひめか、テクラ、舞華、ジュリア)

ひめか
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4月14日のラスト舞ひめでは、ジュリアと朱里のコンビが一夜復活

2017年10月29日デビューのジュリアと2017年12月24日デビューのひめかは、キャリアでは2カ月しか変わらない。ひめかは「ジュリアは尊敬しすぎているというか。すごいなと思うんですよ。純粋に。自分がジュリアみたいになれるかというと100%なれなくて。それって、ジュリアの考えが今のジュリアを作っているから。同期だけど、すごい先輩のような気もするし。素直に身近に尊敬できる人がいる感じですね。ジュリアは意志の強さ、自分の強さがありますね。自分は、割とみんながわかるように、心が弱いので。それが弱点とは思いますけどね」と語っていた。

DDM・ジュリアのコメント


―ひめかがDDMに来た時のことを覚えてますか。


「DDMは私が作ったユニットではあるけれどリーダーは作らない。決める必要もない。誰が前に出るのか、よーいドンという感じだったので。自分はスターダムに来る前、ひめかとは試合で、そこそこ関わっていた。組んだり、闘ったり。団体は別だったんですけど。こんなところで再会するんだという喜びが最初ありました。ひめかって、どっちかというと、すごいみんなにフランクにフレンドリーに仲良くするというのじゃなくて、心を開く相手が限られてるから。すっごい仲良いまではいかなかったんですよ。それが、ひめかがスターダムに来て第2のプロレス人生の出発点を一緒にできた。コロナ禍で試合がない時で、一発目スターダムで、再デビューに向けて、彼女はすごい努力してた時期はずっと一緒にいたので。そこで初めてひめかと仲が深まることができたのかなと思いました」


―ひめか選手は、ジュリアさんの自分に厳しいところとか敵わないと言ってました。


「二人でトレーニングしてた時、パーソナルに行って。トレーナーにかなり追い込まれて。ボロボロにされた時に。私ももう嫌だとなったんですけど、ひめかが、その時、ストイック!という人苦手なんですよねと言ったんですよ。あっそれって私のこと?と思ったことがあって(笑)意外とその一言が、ずっと残っていて。本人が覚えてるかどうかわからないですけど。DDMって、組んでてもみんながライバル。そういう関係だからこそ、切磋琢磨できるのを大事にしてたんですけど。ひめかは、持って生まれた才能があるわけじゃないですか。体の大きさだったり、パワーだったり。でも実際、体絞って、いろいろ変わったので。それでもできちゃうって、羨ましいなと思いましたね。もちろん、ひめかはひめかでたくさん努力してることはあるんですけど。やることはやったし」


―ジュリアさんに初めて黒星をつけたのが5★STAR GPでのひめか選手でした。


「彼女とは、近い将来、すごいライバル関係になるんだろうなと感じました。すっげえギラギラしてて。そのひめかの強さとかギラツキが怖くも感じたし。楽しみにもなったし。ひめかとはバッチバチな関係になるんだろうなと思ってました。ひめかは、空気読みなんですよ。めちゃめちゃ空気読んで聞いちゃうんですよね。特定の人に心を開いて懐くタイプ。私は、我が道を行く。自分のことは自分で。当時はそれが一番だったし。みんながそうあるべきだと思ってたし。だから、ひめかを支えたのは舞華だったんじゃないかなと思う。その後、なつぽいが入ってきて。なつぽいとは歴史があるわけじゃないですか。3人でアーティスト獲って防衛記録も重ねて。すごい活躍してくれたなと思ってます」


―引退を聞いた時はどんな気持ちでしたか。


「ちょっとの怒りとなんで?と言う気持ちはありました。ここからじゃん。諦めるの早いし。でも、ひめかも早い段階で話してくれて。理由を聞くと、止めれないな。ひめかの人生が一番大事だから。約3年間、DDMを一緒に盛り上げてきてくれた大事な仲間には変わりないので。自分の幸せ、人生を一番に考えてほしいなと思います」
 

ひめかへのメッセージ
「実感がなくて。引退ロードがひめかのゴールに近づいていくなかで、今日、これが最後なんだ、ひめかがいるこの会場、今日が最後かと思っちゃう。めちゃくちゃ寂しいし。一旦は飲み込めた。なんでだよと言う気持ちもさっぱりなくなったんだけど(笑)。でも寂しいですね。最後、私はタイトルマッチがあるので、引退試合は、セコンドに着けないかもしれないけど。しっかり見届けたいと思ってます。最後、舞華に全部出し切ってほしいなと思います。引退後もよろしくね」

ひめか

タイトルマッチ恒例の記念写真に立ち会うロッシー小川PD(写真中央)

エグゼクティブ・プロデューサーのロッシー小川氏の総括


「彼女がここに来るにあたって、体を絞ってきて。最初、新木場で見た時は、この人は将来赤いベルトを取るんじゃないかなという雰囲気は感じたんですけどね。その後、彼女には欲がないことがわかってきて。本当に欲を持っていれば、もっといいところまでいったんだろうけど。惜しい選手だった。普段も舞華と組むとあんまり試合に出たがらないでしょ。惜しいとしか言いようがない。(黄金世代と評価していた)当時はね。期待はあった。ところが1年経つといろんな選手が出てきたりするんで。その座をキープするのは選手は大変ですよ。横浜アリーナで引退できる選手はそうそういないので。引退ロードは、2カ月と集中できるから。これが1年とかだったら集中できない。出し惜しみなく、余すところなく、去ってもらいたいから。余韻もなく。プロレスラーを全てやり尽くして去る。リングから降りるのが正しい姿だと思っているので。舞華戦は、最後、今までにないほど、受け身をとって、やってやられての試合を見てみたいなというところです。彼女は、受け身を取りたがらない選手なんで。これまで必死の試合って、2、3回しか見てない。地方で、舞ひめと琉悪夏と刀羅ナツコでやった試合は、結構やってたけどね。いつもは、舞華がその役をやっちゃってるから。受身取ってないから、あそこ止まりだった。でもよかったんじゃない。体ボロボロになる前だったから。どっちが正しいというのはないから」

ひめか
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WAVEのリングでタイトルマッチも行っていたひめかと広田

そして、3月13日に記者会見を行い、引退後の4月28日にスピンアウト企画として、WAVEとブシロードファイトによる追加興行も決まった。前団体所属時代に何度も参戦していたWAVEに出たいというひめかの要望に会社が応えた形だ。スターダムとWAVEの関係を知る人たちからすると大英断。既存のプロレス業界内でのしがらみがない原田社長の存在がなければ実現しなかったかもしれない大会だ。旧姓・広田さくらとの対戦も決まった。引退試合は横浜アリーナでの舞華戦、ここでプロレスラーのひめかは終焉。スピンアウト企画として実現することになった。

 

ひめか「WAVEの広田さんとモシャス(広田が対戦相手になりきって闘う形式)をやりたくて、引退までに絶対やりたいと思っていたことが、スターダムで叶えさせてもらえる。自分がああしたかったと思うことを全部叶えてくれる。そこは、自分が、スターダムに何かを残したからこそ、やってもらえたんだと思うし。本当に悔いなく。ブシロードになってから初めての引退。なので、やりたいこととか、思い残したことない?と聞いてくれて、それをやろうとしてくれてる。それって、今まで私が、結果は残せなかったけど、やってきたことが認められたから、やってくれてるんだろうとも思うので。報われた気持ちになりました」。

 

※ブシロード体制になってすぐの2019年12月に葉月が引退式を行っているが2021年に復帰

安納サオリ
ひめか

過去、広田は多くの選手のコスプレを行っていた。4月28日には、こんなシーンが見られることになる。

スピンアウト企画で相手を務める旧姓・広田さくらのコメント


「その興行を行うということで、どうしてもコスプレをやってもらいたいんだということを聞いた時に、そんなにも思ってくれてた?と思って。逆に何で?と思った。思い返してみたんですよ。私とひめかの中に、そこまでの絆ってないなと思って(笑)。WAVEに上がってくれてた時は、確かに、コミュニケーションを取らないわけでもないし、テキトーな感じで話したりとかあったけど。折り入って悩みを聞いたりとか、何かセコイ先輩としてアドバイスしたりとかは一切なく。日々、あんた色白いねとか、結構でかいねと他愛ないことしか言ってないし、試合もそんなに絡んだりとかもなく。その中で、やりたいと思ってくれたのかな。私もずっとコスプレやっていて良かったなと、ひめかの決断をもとに思えたというぐらい。コスプレは、いつも交流があって、“広田さんに出てもらいたくて”という記念興行とかがほとんど。なぜ私が抜擢されたのか?本当に嬉しいなと思いました。今までそんなに特別感がなかったからこそ。だからといって時間をかけて準備したりするとか、そうでもないと思うので。いつも通りの雑さで、私ならではの視点でひめかのことを、弔うじゃない、葬ってやろうかな、その覚悟に応えたいと思います」。
 

ひめかへのメッセージ
「ひめかとは特に取り立ててエピソードもないままだったんだけど、ちゃんと挨拶とか思いは伝えてくれた思うし。ひめかが色々悩んで、一つ一つ行動してきたと思うし、今回の引退もそうだし。きっと、これからの方が、大事な選択とか大事な決断とか、もっとしなければいけない場面がいっぱいくると思うけど、今までやってきた、プロレス界で培ってきたことは、絶対その時の決断や覚悟に活かされるから、そういうのをもとに誇りを持って第2の人生を楽しんでもらいたいなと思います」

広田さくら

ひめかへのメッセージをくれた旧姓・広田さくら

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